本日取り扱うのはGalaxyS21Ultra5GというSAMSUNG(サムスン)の最新機種の修理です!
先日、スマホを落とした際に画面が割れてしまい、表示も真っ暗なまま何も表示されない状態になっているという事で修理のご相談を頂きました。
最新機種ゆえ当店でもまだ修理の取り扱いを開始していなかった機種でしたが、部品移植やパーツ持ち込みであれば対応できるかもしれない事をお伝えしたところ、後日パーツを用意できたという事でご予約をくださいました。
修理当日、実際にお持ち頂いたのがこちらです。
背面左上にあるカメラが特徴的なこの機種。
表側はこちら。
充電器に差した時の反応などはありましたが画面が一切映らない状態でした。
修理端末情報
機種名:Galaxy S21 Ultra 5G (ギャラクシー エストゥエンティワン ウルトラ ファイブジー)
型番・モデル番号:SC-52B
発売日:2021年4月22日
カラー:ファントムシルバー
故障内容:画面割れ・画面表示が何も映らない
型番は背面の下部に記載。
このGalaxyS21Ultraの故障ですが、画面に何も映らない症状というのは基本的にディスプレイパーツの破損が原因であることが多いです。
その為、修理するためには新しいディスプレイパーツが必要になります。
いわゆる画面交換の修理ですね!
当店ではまだ対応していなかった機種でしたが今回の修理ではお客様が海外から交換用パーツを入手する事が出来たらしく、パーツ持ち込みの上で修理を対応させていただきました!
ちなみに本体基板の故障のせいで画面交換をしても表示の問題が改善されないという例外もありますが、実際に部品を取り付けて判断していくので修理を試していきます。
お持ち込み頂いたのは本体フレーム一体型のディスプレイパーツと背面パネルの2つ。
背面ガラスにも少し傷があるのでという事で一緒に背面パネルの交換もご希望でした。
パーツは機種ごとに専用に作られているので、GalaxyS21Ultra専用の部品である必要がありますがお持ち頂いたパーツは問題ありませんでした。
用意が出来ているのでそろそろ分解をスタートします。
まずは背面パネルを剥がすところから。
GalaxyのNote9と似たような”ふち”の部分の曲がりが深いパネルで、硬すぎない工具の方が分解には適しているかもしれません。
また、左上のカメラ周囲のフレームが出っ張っていて工具を使いにくいですが、この辺りは接着がそこまで強くないので他の長辺の接着がしっかりと剥がれていれば温める事で難なく剥がれました。
温めた状態で左右の長辺から順に接着を剥がしていきました。
剥がすとこのような感じで、背面に繋がっているケーブル類はありません。
今回はフレーム付きの部品をお持ちくださったので、中にある基板やバッテリーなど部品を新しいフレームの方に移植を行う形になります。
右側にあるのがお持ち頂いたパーツです。
すでにいくつかの部品が組み込まれた状態になっていました。
今回取り外すネジは同じサイズのネジに統一されていたので、分解はしやすい印象がありました。
この機種は基板を取り出すまでに多くのコネクターを外す必要があります。
これで基板を取り出す準備が出来ました。
基板の取り出しには少しコツが必要です。
というのも、カメラ周囲にあるフレームのネジ受けが出っ張っていて、基板の穴に刺さっているような構造だったので上に持ち上げて穴から引き抜くような感じでした。
続いて、下側にある部品の移植です。
スピーカーはネジを外した状態でバッテリーの方から手前側に持ち上げれば外れます。
そして見えるようになった緑色のボードがドックコネクター基板になります。
ネジを外せば簡単に取り外せるのですが、SIMカードスロットが一緒についているので事前にSIMトレーを外しておく必要があります。
メイン基板とサブ基板を繋ぐ一般的なフレックスケーブルとその隣にある細めのアンテナ線と思われるケーブルも一緒に移植します。
ここまで移植が出来たので次はバッテリーを移植していきます。
見た目は今までのSシリーズと似ていますが接着剤が強くなっているので、しっかりと温めた状態で取り外していきました。
新しいフレームの方にバッテリーを設置して組み上げていきました。
作業の結果、画面表示は無事に復旧。
内部データなどはそのまま維持して修理が完了となりました。
この後の動作テストでいろいろと確認していったのですがタッチ操作やカメラなど基本的な動作は問題は無さそうでした。
SIMカードは入っていない状態だったのでお客様がお戻りの後、別のスマホに入れ替えていたSIMカードをS21Ultraの方に戻したところ、SIMカードを差したことは認識するものの電波が表示されず「ネットワーク接続がありません」という表示が出る状態でした。
電波のところが〇に斜線が付いているマークになっています。
内部設定に問題はないかどうかというのも調べましたが、もしかしたら組み立て時の問題があるかもしれないので、何が原因でこのような状態になっているのか調べるために再度分解してすぐに調査をさせていただきました。
可能性としては、SIMカードスロットのあるドックコネクター基板・ドックコネクター基板とメイン基板を接続するケーブル・アンテナ線などこの辺りの部品に原因がある可能性を疑って中をチェックしてみました。
ですが、組み立て上の問題は特に無く、なかなか状態の改善がされませんでした。
結果的には上記以外のある部分が原因であることがわかったので、電波を拾う状態を確認することが出来ました。
そのある部分というのが本体のフレーム右上にあるアンテナの一種の部品です。
赤線で囲ってある部品がアンテナになっていて、このアンテナも持ち込みして頂いたフレームにもともと組み込まれていたので特に触ったりはしていませんでした。
Yネジを外して元々のフレームに組み込まれていたアンテナと新しいフレームの方についているアンテナを入れ替えを行い、組み上げる事で電波を確認する事が出来ました。
角にあったアンテナの入れ替え後はSIMカードを挿入するとすぐに電波が表示されるようになっています。
SIMカードを挿入しても電波を拾わなかった原因は、持ち込みパーツに組み込まれていたアンテナが不良品であったか、あるいはあのアンテナがある特定の地域の電波帯にしか対応していないパーツのため日本では電波を受信できない等の問題があったかなどの理由が考えられます。
どちらが原因かはハッキリとはしませんでしたが、無事に復旧してお返しする事が出来ました。
今回修理をさせていただいたGalaxy S21 Ultra 5Gは当店で過去に取り扱いのない機種であり、また最新機種ゆえ端末の情報も少ない中での作業でした。
未知な部分もあり手探りで作業を進めていく必要がある為、分解によって異常が発生するなどのリスクも伴います。
上記理由からお客さまにも損傷のリスクなどをご説明させて頂き、ご同意いただけましたので作業をさせて頂いた次第です。
データを消さずに修理する方法をお探しの場合は、メニュー外の機種でも今回のような部品の持ち込みでの修理対応が出来る場合があります。
持ち込み部品での修理については事前にお問い合わせ頂き、対応可能かどうかご相談頂ければと思います。
今回の修理はAndroid機種パーツ持ち込みでの修理代行。
おそらくS21Ultraだとかなりの高額部品だと思われますが、部品の動作不良などについては当店で保証が出来ませんので、動作不良などの対応に関しては購入元などをよくご確認頂ければと思います。
スマホスピタル 大丸札幌店 店舗情報
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