Huawei P30の水没洗浄作業
2022.03.05 修理速報 水没復旧修理 , Huawei P30
3/4(金)は、水没してしまったHuawei P30の水没復旧についてです。
いつの間にやら落としてしまっていたようで、気付いた時には雨に降られていたようです。
電源ボタンを押すと振動自体はしますので、恐らくは画面を交換すれば内部データの取り出し自体は出来そうですが、P30は有機ELが使用されている画面のため、交換用の画面自体も結構な金額が…
今回は、一般的な水没端末に行う基板洗浄だけを試して、直らないようであればデータは諦めるということになりました。
さて、画面が映らないだけなのに基板の洗浄だけで直るの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
中々難しいところではありますが、当店でも洗浄だけで改善したという実例はあります。
コネクタ部分に微小なゴミなどが混入していたり、水滴の跡などが原因で本来流れるべき部分に電流が流れていなかったりなどもあったりはするので、直らないとも限りません。
まぁ、今回のように電源自体は入っているようだけど画面だけが映らないという場合は、画面が逝ってしまっている可能性が大きいとは思いますけどね。
では、実際に基板を取り外して、洗浄作業を行ってみましょう。
P30は、バックパネルから内部にアクセスしていきます。
バックパネルを外すとNFCアンテナが付いているプラスチックカバーがあるので、そちらも取り外していきます。
そうするとメイン基板が見えてくるので、バッテリーや画面、カメラなどのコネクタを外せば、メイン基板を取り出せる状態になります。
後は、メイン基板を洗浄にかけて、2時間ほど乾燥させ、再度組み立ててみるだけですね。
今回は画面が映らないのが一番の問題なので、乾燥させている間に画面側のコネクタ(画像青丸部分)を接点洗浄剤で綺麗にしておきます。
2時間後、組み立てて動作を確認してみると、画面は映らず…
画面には以前からひび割れがあったようなので、ひび割れ部分から内部でショートしてしまい画面が故障してしまったのかと思われます。
残念ながら今回はこのままでのご返却となります。
水没してしまった端末はその後の対応の仕方によって、復旧の可能性が大きく変わってきます。
まず、電源が入っていて画面も映っているようであっても、一度電源を落としましょう。
電源が入ったままの作業は端末内部でのショートを招きかねません。
勿論、電源が落ちている端末をすぐに電源が入るかどうかを試そうとするのもNGです。
次に、タオルなどで端末の水分を拭き取ること。
拭くというよりは、吸い取らせるというイメージで優しく取り扱うのが良いですね。
この際にやってしまいがちですが、内部の水分を絞りだそうとして端末を振ったりするのはやめておきましょう。
問題のなかった場所にまで水気が広がってしまう恐れがあります。
また、ドライヤーなどで乾かそうとするのもNGです。
携帯電話自体をあまり熱しない方が良いというのと、風圧で水気が広がりかねないからです。
乾燥させるのは自然乾燥か乾燥材と一緒にして密閉容器に置いておくのが良いかと思います。
お次はsimカードやSDカードの取り出しです。
本体は駄目だったとしてもこちらはすぐに水分を拭い取れば問題ない場合が多いです。
忘れず取り出してやり、水気を拭き取るようにしましょう。
最後に、電源が入るかを試そうとする場合です。
本当は電源を入れる前にきちんと洗浄をした方が良いのですが、電源が入ってバックアップさえ取れれば買い替えるから問題ないというような場合や水没の程度が比較的軽度の場合、とりあえず動けば良いというような場合は、水気が完全に乾燥するのを待ってから行うようにしましょう。
そして、電源が入る場合は、早めにバックアップを取るようにしましょう。
今は問題なく使用出来ていたとしても、数日たった後でもサビやカビなどが原因で突如電源が入らなくなってしまうことも考えられます。
長くなってしまいましたが、ひとまず水没した場合は、
①電源を入れない or 電源を切る
②タオルなどで水分を拭いた後は、自然乾燥
③電源を入れるのは完全に乾燥してから
というのを頭の片隅にでも入れておいてもらえればと思います。
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