楽天モバイルのMNOサービスが開始、でも前途多難……スマホスピタル博多駅前店の見解
2019.10.24 お役立ち情報
楽天モバイルのMNOサービスが開始して半月ほど過ぎ、各種ブログやTwitterなどで使い勝手・つながりやすさの話が出始めました。楽天モバイルが第4のキャリアとして10月からスタートする話を聞いたことのある方も多いかと思いますが、一方で結局どうなってるのかよくわからない、という方もいるかと思います。筆者が把握している楽天モバイル関連の話をまとめてみました。
菅官房長官の「携帯電話料金は4割値下げの余地がある」との発言を覚えている方も多いはず。それをうけてdocomo au softbank 3社は新料金プランを発表、あわせて通信料金と端末代金の完全分離も行われました。楽天モバイルが第4のキャリアとして参入することで競争を促し、さらなる値下げを期待していたものと思われます。従来の楽天モバイルはdocomoかauの通信設備・回線を借りてサービスを提供するMVNOでしたが、自前で通信設備を建設し管理運営するMNOになりました。しかし基地局の建設が間に合わず、予定していた10月からの正式スタートができなくなり、2020年3月頃までは利用者を限定して回線を試験的に無料提供、正式スタートまでのつなぎとしました。東京23区、名古屋市、大阪市、神戸市在住で無料サポータープログラムに当選した人は楽天回線を実際に使ってみて、つながるところ、つながらないところのレポートを提出することになります。
9月にこのニュースを聞いたとき筆者は「その程度のカバー率でMNOスタートするつもりだったの?」と感じました。案の定というかなんというか、利用者のレポートでは"つながれば早い" "意外とつながる"というものが多いようです。遅れたとは言ってもカバー率低すぎ……遅れ過ぎじゃないでしょうか。あと半年で全国カバーできるとはとても思えません。楽天側もその自覚はあるようで、2026年3月末までauローミング契約を締結しています。つまり楽天回線がつながらないときはau回線を使えるというわけで、逆に考えれば2026年3月まで楽天回線は万全ではない、と認めたようなものでしょう。
auローミング、つまり現在auがつながるところなら楽天モバイルの契約でも大丈夫、と思ったら細い路地、大通りから離れた住宅街、都心から離れたエリアではつながらないという報告も。無料サポーターがそれらを発見したら報告して、楽天モバイルの基地局が建ってカバーできなければ、結局楽天は"つながらないキャリア"から抜け出せません。
auローミングから楽天回線へ(あるいはその逆)切り替わるときに通話が切れてしまう、iPhoneへの対応が未定、電話番号認証のSMSが届かない、LINEの年齢認証未対応、……など既存キャリアでは起こらないトラブルも抱えています。
人気のOPPO Reno Aは品切れで到着が遅い、ついでに回線の開通も遅い……と、まあ、なかなか盛大にグダついている様子。
既存契約者に対しては自社回線への移行を促すものの必須ではなく、MVNOとしてサービス継続するためdocomoなどから批判も出ています。実は筆者もMVNOの楽天モバイルを使っているのですが、これではとても移行する気になれません。
楽天モバイルのホームページに掲載されているサービスエリアです。ほとんどがパートナー(auローミング)エリアで、楽天回線エリアはほんのわずか。神戸市も楽天回線エリアのはずですが濃いピンクで塗られていません。
日本において電波は公共のものなので、各キャリアは総務省の認可を受けなければサービス提供できず、大規模な通信障害が発生した場合は報告を義務付けるなど、管轄する総務省には監督責任があります。値下げも楽天モバイルの参入も、国民の通信料金を下げるための施策でしたが、今のところどちらも大成功とは言い難い状況。おおがかりなテコ入れが行われなければ、楽天はもちろんのこと総務省も批判にさらされる可能性があります。
楽天の明日はどっちだ?
スマホスピタル 博多駅前店 店舗情報
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- hakata@smahospital.jp
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