本日は、水没により電源が入らなくなってしまったarrows Be4の修理についてです。
水没の場合、
➀電子部品がショートしていないこと
➁水没から時間の経過が短いこと
以上2つを満たしていれば、復旧の可能性は意外と高いです。
ただし、中に水分が残った状態で電源を入れてしまったり、水没後電源が入ったのでそのまま使用して内部の部品等がサビてしまったりして、動作不良を起こすことも多いです。
水没後は電源を入れないようにするのは勿論のことですが、分解して内部への風通りを良くしないと内部に水分が長時間残り続けてサビの原因となるので、分解が可能な方は出来る限り分解して、内部の水分を拭き取った状態で乾燥させるようにしましょう。
…まぁ、そういったことが出来る方は稀だとは思いますけどね。
と前置きはさておき、実際の修理工程へと移りましょう。
今回の端末は、画面側から内部へとアクセスしていくタイプのAndroid端末となります。
画面を強力な接着剤や粘着テープで固定されており、また画面の取り外し時に慣れていないとショートさせてしまったり割ってしまったりする恐れがあるので、分解難度はちょっと高めです。
ただ、今回は水没ということもあり、画面を固定している粘着テープの粘着力がかなり低下していて取り外しは簡単に行えました。
…その分、内部に水が入り込んでいるということでもあるので、あまり良いことではないのですけどね。
画面を取り外してみると、画面の下側が早速濡れております。
水分を拭い取りながら更にその下のメタルプレートを取り外します。
…全面的にかなり濡れておりますね。
バッテリー周辺にもかなり水分が残っておりましたので、バッテリーも取り外して、周りを拭いておきましょう。
次は、基板の取り外して、内部に入り込んだであろう不純物の洗浄・取り除きです。
洗浄後は完全に乾燥させるのに2時間ほど風通しの良いところにおいておきます。
2時間後…
元通りに組み立て直して動作確認です。
…電源が入りませんね。
恐らく基板上の電子部品がショートしてしまったのでしょうね。
ICチップやコンデンサーを交換すれば、まだ復旧は可能かもしれませんが、基板修理ともなるとかなり高額な修理となってしまうので、残念ながら修理はここで断念です。
今回の端末は、基板を取り外した下側にもかなりの水が入り込んでいたので、大分重度な水没と言えます。
ここまで水分が入り込むと一度完全に分解した状態でないと内部の水分は乾燥しきらないですし、基板や部品の腐食も進んでしまいます。
ちょっと水がかかってしまった程度であったり、水の中に落ちたけどすぐに拾い上げた程度であれば軽度な場合も多いですが、長時間水の中に入っていた場合などは、乾燥材などと一緒に密閉していても中に入り込んだ水分までは乾燥させきれません。
電源を入れない状態で、出来るだけ早めに水没の洗浄を行ってくれる修理店へと持ち込むようにして頂けましたらと思います。
スマホスピタル アル・プラザ小松店 店舗情報
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